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柿渋の木材への5つの効果とは【水回り以外の屋内で使おう】

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木材の仕上げに柿渋を使ってみたい。
柿渋の効果は?

柿渋は、「水回り以外の屋内家具」におすすめです。防腐剤として建造物に使われてきましたが、現在でも天然素材にこだわった建物や家具に使われていますよ。

柿渋の効果は以下の通り。

① 防カビ
② 防腐
③ 防虫
④ 消臭
⑤ 防水効果

ただし、防腐効果や防水効果は十分とは言えないので、あくまでも「水回り以外の屋内家具」に使いましょう。

こんにちは。薬剤師ブロガーよーやんです。
コロナ禍でDIYにハマり、徐々にDIYの知識が増えてきました。

この記事を読んでいただければ、柿渋の効果とDIYでの使い方が分かりますよ。


 

 

柿渋は”水回り以外”の屋内で使おう

柿渋は”水回り以外”の屋内で使うのがおすすめです。100%天然素材なのでシックハウス症候群の心配もなく、屋内で使うのに安心です。子供がいる家庭や、自然素材にこだわる方は使ってみましょう。

木工作品に重ね塗りするだけで、独特の風合いが出てきます。色は基本的に”柿渋色”と呼ばれる赤みがかった独特の茶色でして、木材の良さを引き出してくれるのでナチュラルな仕上がりです。

とはいえ、化学薬品ほどの効果は期待できないので、あくまでも屋内で水にぬれない場所で使うのが無難です。

 

 

   

柿渋の木材への効果

柿渋は古来から、防腐剤として家屋の仕上げに使われてきました。歴史的建造物にも使われています。柿渋の主成分の柿タンニンによって、様々な効果が期待されます。

その効果は以下の通りです。

① 防カビ
② 防腐
③ 防虫
④ 消臭
⑤ 防水効果

自然由来で防腐効果などが期待できます。

ただし、化学薬品に比べれば効果は劣るので、「水回りは避ける」、「ウレタンニスやワックスを併用する」などの工夫が必要です。

水回り以外の屋内家具なら、柿渋だけでもOKです。

 

① 防カビ

一般的にタンニンには、防カビ効果があるので柿タンニンの含まれる柿渋にも防カビ効果が期待できます。自然界では、植物がタンニンを作り出すことで自分を外敵から守ります。

例えば、樹木の内部は細胞が死んだ状態ですが、自分が作り出したタンニンによってカビから守っています。渋柿も、渋み成分の柿タンニンによって種を外敵から守っています。

柿渋を塗ることで、柿タンニンによる天然の防カビ効果を期待できます。

 

② 防腐

柿タンニンには、防腐効果があります。木材の腐敗の原因は、菌類の繁殖ですが、柿タンニンは抗菌作用があるため防腐効果が期待できます。

木材の腐敗に関係する菌類として、カワラタケとオオウズラタケというキノコが有名です。柿渋は、オオウズラタケに対して防腐効果があることが分かっています。

 

③ 防虫

柿渋は防虫効果も期待して古来から使用されてきました。渋柿は、渋みによって害虫から身を守っているので、それを利用してきたわけですね。柿タンニンの渋みによって虫を忌避する効果が期待されます。

 

④ 消臭

柿タンニンはアンモニアなどの悪臭の原因物質を吸着するので、消臭効果を期待できます。

ポリフェノールの中でも大きな分子なので、悪臭物質をたくさん吸着する性質があります。そのため、消臭剤などにも利用されています。

 

⑤ 防水効果

柿タンニンは、時間が経過すると重合して表面に耐水性の膜を作るので、防水効果が増してきます。

 

 

柿渋とは

柿渋とは、その名の通り渋柿の渋み成分を抽出した自然由来の塗料です。渋柿の実の青いうちに収穫し、砕いて搾った汁を発酵させて上澄みを取り出します。

柿渋の主成分は柿タンニンでして、もともと害虫などの外敵から実を守るために植物自身が作り出した成分です。柿タンニンの持つ防虫、防腐、抗菌、防カビなどの特性を利用してきました。

昔から、防水・防腐効果を利用して木材に塗料として用いられてきました。その他にも、布製品や和紙に塗って強度を増すことに利用されてきました。

 

 

   

柿渋塗装のデメリット

柿渋には、天然素材ゆえにデメリットがあります。デメリットを理解した上で上手に使っていきましょう。

 

デメリット①: 防腐効果・防水効果は弱い

柿タンニンには防腐効果や防水効果がありますが、化学薬品に比べると効果は劣ります。とくに、耐水性は乏しいので、屋外の雨にさらされる部分や浴室などには不向きです。

もちろん、古くからある建造物や、屋外に使用する専門業者もあります。とはいえ、少なくともDIYで防水対策を考える時には、柿渋だけだと心もとないですね。

「水回りは避ける」、「ウレタンニスやワックスを併用する」などの工夫をしながら使いましょう。

 

(参考)蜜蠟ワックスと組み合わせる

自然素材を使いつつ効果を高めたいなら、蜜蠟ワックスとの組み合わせがおすすめです。

蜜ロウワックスは、ミツバチの巣を溶かして、不純物を取り除いた蜜ロウと、植物油を混ぜたものです。木材の艶を出しつつ、ある程度水をはじいてくれます。

なので、柿渋の弱点である耐水性を高めるために蜜蠟ワックスを使ってみましょう。

柿渋を塗った後で蜜蠟ワックスを塗ればOKです。


 

 

デメリット②: 独特の臭い

柿渋には独特の臭いがあります。塗った後は、しばらく臭いが残りますが徐々に消えていきます。

とはいえ、最近では柿渋の臭いを取り除き、柿渋の効果だけを残した製品があります。DIYで利用するなら、「無臭柿渋」を使うのがおすすめです。


 

デメリット③: 色は選べない

柿渋の色は、「柿渋色」という呼び方があるほど独特の色合いです。DIYで利用すると、ヴィンテージ感が出るということで、改めて人気が出てきていますよ。

 

 

塗り方は簡単

柿渋の塗り方は簡単ででして、手順はたったの3つです。

手順①: やすり掛け
手順②: 刷毛で塗る
手順③: ふき取り

 

手順①: やすり掛け

塗る前に、180~240番のサンドペーパーを掛けましょう。木材表面を滑らかにして、柿渋がきれいに塗れるように下準備しておきましょう。

 

手順②: 刷毛で塗る

一般的な刷毛で塗っていけばOKです。塗布量の目安は、1リットルで10㎡となっています。

柿渋を塗ると、乾燥させるうちに色味が濃くなっていきます。さらに、乾燥させるときに日光が当たると色が濃くなりますので、色むらが出ないように注意しましょう。

 

手順③: ふき取り

余分な柿渋をウエスでふき取りましょう。ふき取ることでもムラを防ぐことができます。

 

 

まとめ

柿渋は、「水回り以外の屋内家具」におすすめです。防腐効果などがありますが、化学薬品に比べると効果は劣ります。そのため、水回りは避けつつ屋内の木部に使ってみましょう。

自然由来なので、シックハウス症候群の心配もなく、安心して屋内で使えます。天然素材にこだわりたい方は、ぜひ使ってみてください。


 

天然素材で防水効果を高めたい方は、蜜蠟ワックスを重ね塗りしてみてください。

 


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